昔から病前性格と診断の関連が言われていてなるほど当てはまると思うことも多く、長年精神科医をやっていると頭にしみ込んでいる面がある。...
4月からの顔認証システムの本格運用を目指して、3月1日から従来の保険証と併用しながらの試行期間を始めました。新しい事を始める時は慣れないために手間取ることもあり、お待たせをすることもあるかと思いますが、あらかじめご了承のほどお願いいたします。
我が国の人プラセンタを扱う2メーカーの内、メルスモン製薬の「メルスモン」が1年間の出荷停止処分を受けました。婦人科で「更年期障害」の診断の下で保険診療で注射を受けていた人が、しばらくの間は注射が打てなくなるとのことで、慌てている人が多いとの情報が少しずつ入って来ております。今後1年間に限ると思われますが「メルスモン難民」の出現です。更年期障害の保険適応は無いですが「ラエンネック」も殆ど同じ効能なので自費で打てば慌てることはないと思います。 当院ではラエンネックの注射希望者が殆どですので影響はそれ程でもないですが、ラエンネックも影響を受けて入手量が少なくなって来ていますので、今まで通り注射希望にお応えできるかは今後の成り行き次第です。 この小さな騒ぎを通して、世の中には女性を中心にプラセンタ注射に頼っている人が少なからずおられることを再認識しました。
今週は年始休みの4週間後で再診の方の予約も少なく、新患の方の為の枠が沢山取れます。 年に何回かある新患黄金週間です。メンタルクリニックは予約が取りにくいと思って躊躇っている方、どうぞ御予約下さい。
夏が過ぎ秋になりましたが、当院では今日インフルエンザワクチンが大量に届き準備が整いましたので、少し早いですが冬支度の始まりです。...
精神科の治療は、病名はともかくとして不眠症にどう対処するかが勝負所である。デエビゴを始めとした最新の睡眠薬が一発で決まれば問題ないが、症状レベルがもっと重い人の不眠もあり必ずしも簡単には行きません。最近のルールでは睡眠薬は2剤までしか処方できず、それでも効かなければ抗うつ剤を足したりベンゾジアゼピン系安定剤を足したりしますが、それでも効かない場合は徐々に治療が迷走して行くことになります。悩みに悩んだ時にどうするか?私の場合は、60年以上前からある古いフェノチアジン系抗精神病薬を少量追加投与するとよく眠れる様になることを度々経験しています。 私が好きな薬の一つヒルナミンちゃんと「躁病やうつ病による不安・緊張」にも保険適応があります。ヒルナミンは5mg錠が薬価が1錠5.7円。普通は5mgを1錠処方しても強くて翌日残ってしまうので、砕いて10分の1錠以下の1回量で投与することが多いです。そうなると1回あたりの処方薬価は銭単位になります。3割負担や1割負担では、その薬の患者さん負担はいくらになるか?後発品メーカーが薬を売る気力も出ない程の究極の安い薬です。 私の30年以上の精神科臨床経験では、昔は良く使われていたけど今は殆ど名前を聞かない滅びて行った薬も多々ありますが、長い時間を経ても今に残っている薬にはやはり意味があります。その薬の存在意義を見抜き、使用量をさじ加減して上手く使いこなすことが治療上肝要なことであると思います。銭薬は仙薬(効き目が著しい薬)につながると思います。
飲食店で予約しても実際に来られない人が一定の割合でいて、お店が被害を受けることが問題になっていますが、医療機関でも同様の事があります。新患の方でも予約のすっぽかしは時々あり痛い思いをしますが、再診の方では日常茶飯時です。...
薬1錠あたりの㎎数は薬によって違うのは当たり前ですが、外国から輸入されて入ってきた薬は日本人には1錠の量が多過ぎる場合があります。そこで、わざわざ錠剤を砕いて極少量にして投与するとちょうどよい場合があります。その1回量も人によって適量はまちまちです。そこで、患者さんと相談しながら「何分の一にしますか?」というの話が診察のメインになることがよくあります。加減を繰り返しながら段々と適量が決まり、人によっては1錠の50分の1/日の極少量が適量という人もいます。 昔から「医術」という言葉もありますが、精神科の臨床でも根本的な悩みの解決という難路にあえて挑まなくても、処方術による技術的な問題で症状が劇的に改善される方が沢山おられます。当院は、精神医学的には浅い治療かもしれませんが、困っている患者さんを医術により少しでも早く治すクリニックでありたいと思っております。
昨日は、縁あって某病院で約20年ぶりに精神科当直業務をやって来ました。尾張地区のかなり広いエリアをカバーした精神科救急当番業務であり、昼夜通しの勤務なので何も起こらなくてもいつ呼ばれるか?と思うと絶えず交感神経が緊張感している感じで気疲れします。夜中に呼ばれて何人か診察したので、今日は頭と身体がかなり疲れています。...
精神科の治療の二本柱は薬の投薬と言葉による治療です。患者さんが多くて次の方が沢山待っておられると、どうしてもプレッシャーを感じて短時間での診察になりがちですが、短い時間の中でも常に「その人にとっての今のキーワードは何か?」ということを常に頭に入れて診察しております。...