自分の親は2人、祖父母は4人、ここまでは分かる。曽祖父母は8人おられるがもう誰か分からない。その上の世代は16人、その上は32人と段々人数が増えて行く。一世代を30年とすると10世代前の300年前の江戸時代は先祖1024人、20世代前の600年前の室町時代は先祖約百万人、30世代前の900年前の平安時代前期では先祖1億人突破。40世代前の1200年前の平安中期の先祖は1兆人を超えます。その先はもう数えられない数になって行きます。
縄文時代は諸説ありますが約1万6千年前から約2300年前ですので、それに比べれば平安時代などまだ最近です。縄文まで遡ると私一人に限っても無限大の数の先祖がおられることになります。世代連鎖の凄さを実感します。日本の人口1億人の各人がそれぞれ同数の先祖を持ち、それが絡み合う親戚関係を作ると考えると日本人はもちろん全く違う人種と思える外国の人々も大陸間異動にて遠い先祖で繋がっている親戚と言えます。「人類はみな兄弟」です。兄弟同士が殺し合う戦争がいかに愚かなことであるかということを実感します。
私の臨床場面において、日々来られる患者さんは先祖を遡れば皆親戚なので、他人が診察に来たと思ってよそよそしく診るのではなく、親戚の人が訪ねて来てくれたと思って一人一人親身になって診る様に日々心掛けたいと思っています。いつも「2の階乗問題」を頭の片隅に置いて。
☟大阪中之島美術館で開催されている展覧会で約5千年前の子供がピース・サインをしている土器を観て来ました。我々の先祖の作品です。素晴らしいです。

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