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たかが仕事、されど仕事

 当院を訪れる人の悩みの大半は仕事絡みのことです。人によっては今の会社の仕事を続けるのも悩みですが、仮に辞めたとしても次の仕事や生活をどうするかの不安が生じやすいです。無職で次の仕事探しに飛び込んで行く勇気が無く立ち止まったままの人もいます。当院に来られる人は、いわゆる世渡りが上手く行かず世間で躓く人が多く、私としては励ましながらも見守るしかありません。

 人は人生の大半の時間を仕事の為に捧げることになるので、如何に働くかは如何に生きるか?という普遍のテーマにつながる問題であると思います。熱心に働くことも大事ですが、仕事ばかりにのめり込まず、健康や命以上に大事な仕事などありませんので「たかが仕事」と突き放して見る視点も大事かと思います。

 私は運よく天職が見つかりその意味では幸せ者です。もし見つかっていなければサラリーマンとして会社や仕事に不満や愚痴を言いながらメンタルクリニックに通院していたかもしれません。仕事の事で悩んでいる皆さんも天職と言える仕事に早く巡り合えるかが、遠回りでも病気を治す近道かもしれません。昨日の夕暮れ時にそんなことを考えていました。