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分数処方

薬1錠あたりの㎎数は薬によって違うのは当たり前ですが、外国から輸入されて入ってきた薬は日本人には1錠の量が多過ぎる場合があります。そこで、わざわざ錠剤を砕いて極少量にして投与するとちょうどよい場合があります。その1回量も人によって適量はまちまちです。そこで、患者さんと相談しながら「何分の一にしますか?」というの話が診察のメインになることがよくあります。加減を繰り返しながら段々と適量が決まり、人によっては1錠の50分の1/日の極少量が適量という人もいます。

 昔から「医術」という言葉もありますが、精神科の臨床でも根本的な悩みの解決という難路にあえて挑まなくても、処方術による技術的な問題で症状が劇的に改善される方が沢山おられます。当院は、精神医学的には浅い治療かもしれませんが、困っている患者さんを医術により少しでも早く治すクリニックでありたいと思っております。