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新患のシンクロニシティ

 街では桜が咲き花の季節がやって来たが、メンタルクリニック医療の花は新患さんとの初診であると思う。長年新患さんを診ていると「パターンは色々だが、同じ日に偶然同じ様な年齢・性別、病気の方、同じような境遇の方、同じような悩みを抱えておられる方が来られて、結果的に同じようなお薬が出る様なことが時々起こる。「不思議な偶然性」を感じることがよくある。

 ユングはシンクロニシティ(意味ある偶然の一致)と言う言葉を提唱し、「集合的無意識」という言葉も提唱した。我々の意識は別々に見えても根本的には深い所で交流しているという言葉である。

 当面での治療を求める患者さんの症状レベルと当院が治療できる病気のレベにに無意識のうちに双方受診前から暗黙の了解みたいなものがあり、毎日毎日診療をしているうちに時々不思議な偶然の一致を見るということか?と私なりに思っています。初診での巡り合わせという「縁」を大事にこれからも真摯に診療をして行きたいです。