杉原千畝展

展覧会の最終日に名古屋駅の高島屋に「杉原千畝展 命のビザに刻まれた想い」を観に行ってきました。第二次世界大戦のさなかに、リトアニアの日本領事館で迫害から逃れるユダヤ人に対して、事なかれ主義で先延ばしの外務省の意向に反して日本通過のビザを発給し続けた緊迫のやりとりが電報で示されていました。勇気の行動の証である実物のビザも展示されていました。

 展示や映像を通して「困っている人を今助けないでどうするんだ!」という千畝の熱い思いが伝わってきて感動しました。リトアニア領事館に群がるユダヤ人の姿が、現代のメンタルクリニックの初診に群がってもなかなか診て貰えない現在のストレス社会日本の姿に少し重なって見えました。私も今困っている人を可能な限り早く助ける医者になりたいとあらためて思いました。

 帰国後直ぐに、外務省から冷たい辞職勧告があり千畝は潔く辞めますが、自分の保身に走らず、人の為に尽くしたその男気は素晴らしいと思いました。同時に、役所の事なかれ主義は昔も今も同じだと感じました。ちょうど大村知事が観に来られていましたが、民を思う千畝の気持ちは知事の心に響いたでしょうか?