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マティスの言葉

先日、箱根のポーラ美術館に行って来ました。日本有数の近代西洋絵画のコレクションを持つ同館は遠くてもわざわざ行く価値がある美術館であると思います。

ちょうど「モネとマティス―もうひとつの楽園」展が開催中でした。私は展覧会冒頭の映像の中でのマティスの言葉に引き付けられました。マティスの言葉の大意は「私はビジネスにとっての精神安定剤、つまり肉体の疲れを癒す良い肘掛椅子に匹敵すよう絵を描きたい」です。ビジネスマンにとっての癒し絵画という点から観るとマティスの絵はカラフルで比較的小さな絵が多いことの意味が見えて来る気がしました。

振り返って、当院の存在意義の一つは、まさに会社員の方の精神安定剤としての役割であります。待合室には、お一人ずつゆったり座って頂ける様に肘掛椅子を備えています。ストレス社会で疲れた心と体を癒して元気になって欲しいという思いは、アートと医療に通じるものがあるというこを実感しました。

出品作品自体も勿論素晴らしかったですが、作家の言葉に癒され励まされて帰って来ました。