文系科目としての精神科

高校生の時、医学部を目指すとなると自然と理系選択になった。私の場合、物理・化学・生物などの理科が苦手科目であり理系というのにはやや違和感があった。大学進学に際しても二次試験に理科がない大学を選ぶことになった。大学入学後も理科嫌いは続き、専門を選ぶ時にも、医者の中の科目の中でも文系科目である精神科を選ぶことにつながった。医者も適材適所である。

精神科の診察では、初診で患者さんから家族構成や既往歴、現在の症状の経過などを詳しく聴き取り、その後で現病歴を文章としてまとめる作業が大事になる。時間がかかる作業であるが決して手抜きはしない。現病歴には、必ず各人特有のドラマがある。限られた文字数で起承転結を考えて作文するのが毎日であり、精神科医で作家がいるのもうなずける気がする。毎日、文章作成の訓練をしているせいか、ブログの文章を書くのも少しも苦ではないので、ネタさせあればいくらでも書ける気がしています。